黄昏の瞑想

アクリル画。20cm×30cm。プラスチック額。

黄昏時の雄大な荒野。男がその風景を前に静かに座って瞑想しています。何もない空間が雄弁に語りかけてきます。何かを多く描くより、時には何も描かない方が、強いメッセージを発する事があります。

この強烈な夕暮れのカラーは、人生の黄昏時を表しているのでしょうか？　しかし、男はまだ若そうです。もしかしたら彼は、これから長い人生を経験した後の、未来の自分を想像しているのかも知れません。あるいは、既に人生を終えた先祖の影を追っているのでしょうか？

色々と想像することは出来ますが、あなたもこの絵の中に入り込んで、彼と並んで座り、悠久の時の中で瞑想してみたいと思いませんか？　限りなく自由で、どこまでも天真爛漫が許される、そんな大平原を、画家は鮮やかで強烈な色彩で浮かび上がらせました。この絵はシンプルでありながら、深遠なるテーマを内包しています。大自然の中では人間はちっぽけであること、その偉大なる風景の前に、小手先の考えや計画などは無意味にも思えること、そして、だからこそ、大いなる自然に身を委ねることの美しさを伝えています。

個人的には、この様な大自然の美しい景色が、いつまでも失われることの無いように願っています。

※写真撮影のため、若干現物との色味の違いなどがございます。ご理解下さい。